資料
01年7月10日、韓国の与野党議員68名が、
日本政府に在外被爆者問題解決を求める声明を発表しました。
声明発表については、
Korea Times7月10日付記事、中央日報7月10日付記事が報道しています。
また、在外被爆者問題について詳しいことは、
韓国の原爆被爆者を救援する市民の会のサイトをご覧ください。
日本政府は控訴を撤回し、外国居住原爆被害者にも“援護法”を適用せよ！
去る 6月1日、日本の大阪地方裁判所は、韓国人原爆被害者郭貴勲（78才、強制徴兵―原爆被害者、韓国京畿道城南市居住)さんが日本政府と大阪府を相手にして提起した“健康管理手当て受給資格確認訴訟”において原告に対して完全勝訴の判決を下したところである。
裁判部は判決文において、“援護法”は、個人の被爆事実を重視する法律で属地主義を適用する根拠がなく、外国居住者を除く場合、日本憲法第１４条の平等規定にも違反することもあり得ると明示している。また、“援護法”は、被爆者支援のための人道主義を目的とし、社会保障と国家補償の性格を同時に持つもので、日本居住とは関わりなく手当てを支給するべきと判決した。
われわれは、大阪地方裁判所の判決が日本政府の戦後責任を明らかにしたものと評価し、遅まきながら5千人余りの外国居住原爆被害者らの苦痛を緩和させるきっかけになると信じて全面的に歓迎してきた。とくに、今回の判決に対して日本の主要言論と良心的な政治家、市民社会が大々的に歓迎したことに注目して、歴史歪曲と日本社会の右傾化にもかかわらずアジアの戦争被害国との信頼を回復できるきっかけになることを希望し、日本政府が控訴しないだろうと期待していた。
しかし、去る6月15日、日本の厚生省と大阪府は、自国の良心勢力と言論、被害者とアジア周辺国の期待を外面したまま、もはや敗訴した論理をとりあげて控訴した。日本政府の控訴は、日本軍“慰安婦”問題に対する責任回避、歴史歪曲の問題と軌を一にするものであり、残り人生の少ない高齢の被爆者たちに三重の痛みを抱かせることで人道主義に対する挑戦である。とくに、ハンセン病については控訴しなかった日本政府が、戦争責任とかかわる原爆被害関連の訴訟についてだけ控訴するのは、外国人に対する差別を露骨化するものである。
ここに、私たち大韓民国国会議員は、日本政府の非人道的、外国人差別的控訴を強く糾弾し、日本政府に対して以下のように要求する。
１．高齢の被害者たちにはあまりにも残り時間が少ない。日本政府は、今すぐに控訴を撤回し、外国居住被爆者に対しても平等に“援護法”を適用せよ！
２．日本政府は、原爆被害者問題、日本軍“慰安婦”問題、歴史歪曲などに対して国際法的責任と人道主義的責任を履行せよ！
今後とも国会人権政策研究会は、日本の現役議員から構成される“在外被爆者に援護法を実現するための国会議員の会”、在日原爆被害者支援団体などとの緊密な連帯を通じて、外国居住被爆者たちも平等に日本政府の支援を受けられるよう努力するとともに、戦争責任に対する日本政府の法的責任の履行を求めて活動を強化してゆくだろう。